チェッカーフラッグ: ビーズタイプのタイヤバランス安定材
皆様が普段乗られている乗用車のタイヤは、ウエイトバランスを貼ってバランス調整されていると思いますが、 大型車両のタイヤの実に8割強がバランス調整されていないと言われています。
どうして大型車両のタイヤはバランス調整していないのでしょうか?
その主な原因は、大型車両のタイヤはホイルとセットにすると100kg前後の重さになるため、バランサー(バランス調整するための機械)に載せるのがかなりの重労働で、費用が嵩むことにあるようです。
しかし、弊社がご紹介するビーズタイプのバランス安定材は、タイヤとホイルをセットする際に所定量をタイヤに入れるだけで、バランサーに載せる必要がありません。
また、TPMSと呼ばれる空気圧センサーに悪影響を及ぼす心配もありません。
タイヤのバランスを取るメリット
タイヤは真ん丸(真円:しんえん)だと思われている方が多いと思いますが、実はそうではなく、重量も厳密には均一ではありません。
タイヤの形は真ん丸ではなく、肉厚や剛性(固さ)、そして重量も場所によって異なっているのです。
従って、タイヤが高速で回転すると、そのようなわずかな差異が振動・バイブレーションの原因となり
車という乗りものを安全且つ快適に操作するためには、“タイヤのバランス調整を行い振動を失くすこと”は、とても大切‼ であると言えます。
振動の原因は“ヘビースポット”
車(バイク・乗用車・バス・トラックのいずれも)が走行スピードを上げ、タイヤがどんどんと高速で回転するに連れ、遠心力もどんどんと大きくなって行きます。振動の発生には、ヘビースポットと呼ばれる周辺よりも重たい部分で発生する遠心力が影響しています。
ヘビースポットでは遠心力が最大になるため、その部分が外側に膨れ、路面にぶつかる時の衝撃も大きくなります。問題は、その衝撃が一度で終わらないことです。ゴムという弾力性のある原料でできているタイヤは、衝撃を受けるとそれが波のようにタイヤ全体に伝わり、イラストのように次々と路面に激しくぶつかるスポットが発生して行きます。そして、タイヤが一回転してヘビースポットが再び路面に激しくぶつかると、また同じことが繰り返され、最終的にはタイヤ全体の摩耗が促進されてしまいます。
そのタイヤ、早く減り過ぎてますよ!
バランスを調整していないタイヤでも均等に摩耗していれば、問題がないと判断されてしまうようですが、実は“無駄に摩耗”しているという事実がが見落とされています。しかしバランスを調整すれば、タイヤはスムーズに回転し、ヘビースポットが激しく路面にぶつかることが無くなるので、タイヤの摩耗が軽減され、寿命が延びます。欧米の実績では25~30%延びたとの実証事例が報告されています。
バランス安定材”チェッカーフラッグ”の働き
停止状態
車両が止まっている時には、安定材はタイヤ内の底部にたまっています。
時速50km以下
車両が動き始め、時速50キロに達するまでの間は、安定材はタイヤとの摩擦でタイヤの内側に均等に配分されて行きます。
高速走行時
振動が発生すると、安定材は振動を避けて振動のないところ(=軽いところ)へ移動して行きます。その結果、バランスが取れて振動が消滅します。
振動消滅
一旦バランスが取れると、車両が停止しない限り、バランスは保たれます。
エンジンを止めたり信号で車両が停止したりすると、
【停止状態】に戻り、再び1~4が繰り返されます。
チェッカーフラッグを入れてタイヤの振動を抑制するメリット
01 タイヤが長持ち
タイヤのバランスを調整すると、偏摩耗が解消できるだけでなく、タイヤの寿命が延びることになります。ドイツ・ミュンヘンで約1年を掛けて行われた実証試験では、最大33%も寿命が延びた(摩耗が削減された)との報告が上がっています。 タイヤの寿命が伸びるという点では、バランス安定材もウエイトバランスも同様の効果を期待できますが、バランス安定材は、ウエイトバランスとは異なり、バランサーに載せる必要がなく、更に再調整をする必要がないという点が大きな魅力です。
02 燃費改善
欧米の報告に拠ると、タイヤのバランスを調整すれば、燃費が約2%改善すると言われています。日本の場合、大型トラックは月に大体10,000km走ると言われていますから、燃費が平均4km/リッターならば、月に2,500リッター使用していることになり、燃料の単価を100円/リッターと仮定すると、燃料費は月25万円、年300万円にも上ることになります。その2%と言えば6万円になるわけですから、試される価値は多いに有るのではないでしょうか?
03 最後まで、いつでもずっと
バランス安定材はタイヤの使い始めから、タイヤが摩耗して寿命を終えるまで、つまり最初から最後まで、いつもバランスを取り続けてくれます。ウエイトバランスの場合、タイヤの摩耗が進みバランスが崩れるため、本来ならばタイヤを使用している間に何度も調整し直す必要があります。(通常、数万キロ毎に再調整が必要)しかし、バランス安定材は、再調整をする必要はありません。また、ウエイトバランスのように、走行中に剥がれ落ちて、突然バランスが崩れるというようなこともございません。
04 人にも積荷にもセンサーにも優しい
タイヤにバランス安定材を入れると、タイヤが滑らかに回転するため乗り心地が良くなります。その結果、ドライバーや乗客の疲労が軽減されるだけでなく、トラック輸送の場合、大切な積荷の損傷リスクを軽減することにもつながります。また最近の車両には、車両メーカーが走行中の車両状態をモニタリングするために多くのセンサーが搭載されていますが、これらのセンサーに悪影響を及ぼさないように振動をできるだけ抑えることは、今後ますます重要になって来るでしょう。